むし歯(虫歯)についてこんな悩みはありませんか?
- 冷たいものがしみる。
- 歯に穴が開いている。
- 歯の色がおかしい。
- 詰め物が取れた。
- 歯が欠けた。
などの症状がある時はむし歯(虫歯)かもしれません。一度ご相談ください。
むし歯(虫歯)とは?
- むし歯(虫歯)菌の作る酸で歯が溶けてしまう疾患です。
- 世界でも最も多い疾患のひとつです。
- 歯を失う原因の約30%がむし歯(虫歯)です。
- 歯ブラシやフッ素の摂取などで予防することができます。
むし歯(虫歯)の治療
むし歯(虫歯)は自然に治る事はありません。少しずつ進行し、放置すると痛みが出たり歯を失うことにつながります。むし歯(虫歯)が見つかった場合は速やかに治療をしたほうが、より簡単に精度良く治療することができます。
ただ、むし歯(虫歯)の治療をしても歯を元に戻せるわけではありませんから、むし歯(虫歯)にならないことが最善です。むし歯(虫歯)は「正しい歯ブラシの習慣」と「フッ素の摂取」、「糖分のコントロール」などで予防することができます。
当院では「こどもとおとなへの歯ブラシ指導」、「フッ素の正しい使い方」、「間食を含めた正しい食生活の指導」などに積極的に取り組むことでむし歯(虫歯)予防を推進しています。また、むし歯(虫歯)のリスクや年齢に応じて「フィッシャーシーラント」や「むし歯(虫歯)の進行止め」などを行います。
むし歯(虫歯)の進行度とおもな治療法
もしも、むし歯(虫歯)が見つかった場合は、速やかに治療することをお勧めします。
当院では「コンポジットレジンによるMI治療」を第一選択としています。健康な歯を削る量を最小限にし、一回の治療で白い材料で修復することができます。(むし歯(虫歯)の進行度合いによっては、より複雑な治療が必要になることがあります。)
井の頭公園こどもとおとな歯科・矯正歯科のむし歯(虫歯)治療
当院ではドイツCarl Zeiss社の高拡大率のサージカル・ルーペ(拡大鏡)を用いてむし歯(虫歯)の治療を行い、「なるべく削らないむし歯(虫歯)治療」を実現しています。
- 拡大鏡を用いて正確にむし歯(虫歯)を取り除き、精密な修復を行います。
- コンポジットレジンを修復材料として使用し、Minimal Intervention(MI; 最小の侵襲)治療の原則に則って治療を行なっています。
- 健康な歯を多く削る必要がある「インレー」での治療は行いません。
表面麻酔と極細針を使用することで、麻酔の痛みを極力小さくできるように心がけています。視診、触診、X線診断などの精査を行い、むし歯(虫歯)治療の必要性を判断し説明します。口腔内カメラを使用し、術前・術中・術後の状態をお見せし、治療の「見える化」を行なっています。
おとなのむし歯(虫歯)
むし歯(虫歯)の原因は口の中に存在する細菌(ミュータンス連鎖球菌:Streptococcus mutans)です。
ミュータンス連鎖球菌はショ糖を養分にして増殖し、不溶性グルカンと乳酸を作ります。不溶性グルカンはネバネバした物質で、細胞外基質(Extracellular Matrix)となり歯垢(プラーク)の形成に関わります。
プラーク中にはミュータンス菌だけでなく口の中に住んでいる細菌(口腔内常在菌)が取り込まれます。もちろん歯周病菌もプラーク中に存在しています。
プラークを歯の表面についたまま放置すると産生された乳酸で歯の表面が溶け出しむし歯(虫歯)の原因になるだけではなく、歯肉近くのプラークは歯周病の原因にもなります。
不溶性グルカンは水に溶けない上に歯にべったりと粘着するので、プラークをうがいでは落とすことはできません。また、プラークには薬品はほとんど染み込まないので外用薬で除去することはできません。歯の表面に近いプラーク内部には血流や体液の循環はありませんから内服薬での除去もできません。
プラークを歯の表面から確実に取り除くには機械的に擦るしか方法はありません。つまり、歯ブラシで取り除くのが唯一かつ最も確実な方法です。
おとなのむし歯(虫歯)の治療について
むし歯(虫歯)は時間をかけて進行しますが自然に治癒することはありません。年齢や歯の硬さ、口腔内細菌叢、食習慣、口腔内の衛生状態などによって進行速度は様々ですが、見つかった場合は可及的速やかに治療することをお勧めします。
小さなむし歯(虫歯)ほど簡単かつ確実に治療ができますし、治療後も長期間安定した状態を保ちやすいからです。
また、比較的小さなむし歯(虫歯)であればコンポジットレジンを用いたMI治療により、健康な歯を削る量を最小限にし、一回の治療で白い材料で修復することができます。
当院では拡大鏡(サージカルルーペ)を用いて正確・精密な処置を行っています。むし歯(虫歯)が大きく、コンポジットレジンでの修復が困難な場合は、歯冠補綴を選択し、長期的に安定させる(歯の寿命ができるだけ長くする)ことを治療の目標とする場合もあります。いずれの場合も歯の状態を説明した上で選択していただきます。
おとなのむし歯(虫歯)の予防について
フッ素は歯質を強化し、細菌の増殖を抑える働きがあるのでどの年代でも積極的に摂取することをお勧めします。
ブラシング指導も行います。上手にブラッシングできないと歯周病のリスクも高くなります。ちょっとしたコツで劇的に改善することもあります。プラークを染め出して、どこが磨けていないかを把握し、個人個人の技術や癖を見た上で適切な方法と適切な道具の選定などをオーダーメイドで行います。
むし歯(虫歯)治療に用いる材料
コンポジットレジン
(当院でのむし歯(虫歯)治療の第一選択です。)
コンポジットレジンのメリット
- 保険適応の治療
- 白い材料で審美的
- 通院1回で治療が終わる
- 歯を削る量が最小限にできる(MI治療)
- 接着力が強い
- 金属やセラミックのインレーと同程度の強度がある
コンポジットレジンのデメリット
- テクニックセンシティブ(術者の技術の影響を受けやすい)
- 1回の処置時間が長い
インレー(金属やセラミックの詰め物)
(当院ではインレーは使用しません。メリットに対してデメリットが上回るためです。)
インレーのメリット
- 金属、樹脂は保険適応
- 1回の治療時間が短い
インレーのデメリット
- 金属は審美的ではない
- 樹脂製はコンポジットレジンを上回るメリットがない
- セラミックは保険適応外
- 治療に複数回かかる
- 便宜的な形態を付与する必要があり、歯を削る量が多い
- 接着力が弱い
クラウン
(歯冠全体を覆う被せ物。コンポジットレジンでの修復が困難な場合に用います。)
クラウンのメリット
- むし歯(虫歯)が大きい場合でも頑丈に修復できる
- 長持ちしやすい
- 金属(条件によって樹脂など)は保険適応
- 接着力が強い
クラウンのデメリット
- 金属は審美的ではない
- 樹脂製は長持ちしずらい(強度、耐摩耗性、清掃性に劣る)
- 審美的で長持ちする材料(セラミックなど)は保険適応外
- 歯を削る量が多い
むし歯(虫歯)治療の流れ
- お口の中を精査します(各種検査、写真、レントゲン撮影)
- むし歯(虫歯)の状態を説明します
- 必要に応じて麻酔をします
- むし歯(虫歯)を取り除きます(治療途中の様子は写真で確認していただきます)
- コンポジットレジンを充填します
- 噛み合わせの調整など形態修正をします
- 研磨をします
- 写真撮影をして確認をしていただきます
【Q&A】むし歯(虫歯)の治療よくある質問
治療は痛いですか?
必要に応じて麻酔を行いますので治療中に痛みはありません。麻酔に先立って表面麻酔を行いますし、極細の注射針を使用しているので麻酔自体の痛みもほとんどありません。
銀歯を白くできますか?
歯の状態によりますが、比較的小さな銀歯であればコンポジットレジンによる修復で白くすることができます。
治療には何回かかりますか?
コンポジットレジン修復であれば1回で終了します。たくさんむし歯(虫歯)がある場合はそれだけ回数がかかりますが、複数本まとめて治療することも可能です。
まとめ
当院では、こどもとおとなが「同じクオリティで」「同じ原則に則り」「同じ材料を使って」むし歯(虫歯)の治療を受けることができます。
- 拡大鏡を用いて正確にむし歯(虫歯)を取り除き、精密な修復を行います。
- コンポジットレジンを修復材料として使用し、Minimal Intervention(MI; 最小の侵襲)治療の原則に則ってなるべく削らない治療を行なっています。
- 健康な歯を多く削る必要がある「インレー」での治療は行いません。
- 表面麻酔と極細針を使用することで、麻酔の痛みを極力小さくしています。
- 視診、触診、X線診断などの精査を行い、むし歯(虫歯)治療の必要性を判断し説明します。
- 口腔内カメラを使用し、術前・術中・術後の状態をお見せします。
何かご質問やお困りのことがありましたら、当院スタッフまでお気軽にご相談ください。